『タイタニック』

 こんばんは。

 今回は、『タイタニック』(1997年)についてです。

 不朽の名作とも言われるこの映画、実は3歳かその辺りに劇場で観たことがあります。記憶しているシーンが1つだけというほどかなり前のことですが、先日ふと気になったので観てみました。ストーリーの背景と個人的な印象について書きます。

 

周知の通り、この映画はタイタニック号の海難事故をベースにしています。史実として有名ですが、当時世界最大の客船であったタイタニック号が処女航海で氷山に衝突し沈没してしまいます。

 物語はこのタイタニック号の調査の模様から始まります。事故の生存者である女性(ローズ)が調査隊にタイタニック号の真実について回想シーンとともに語ります。

 

 タイタニック号で、ジャック(レオナルド・ディカプリオ)とローズ(ケイト・ウィンスレット)は恋仲になります。悲劇における身分の異なる2人の純愛にも心を打たれますが、特に私の印象に残ったのは、客船が氷山に衝突した後、非常事態を知らされた乗客の行動です。 

ボートで脱出を試みる時、現場に浸透していたのは「女性・子どもを先に救出する」こと。紳士の国イギリスと言いますが、このようなことを緊急時にやってのけるのはそう簡単なことではないと思います。また、その状況のなかでも自分だけが生き残ろうとする者、状況に抗わず受け入れる者もいました。

  このような緊急時における人々の行動から考え、感じたことがあります。それは、人の信条についてです。

 勿論、或る人のように人を踏み台にしてでも自分を助けようとすること、今現在、自分の為に全力を尽くすことは非常に素晴らしいことです。きっと自分の存在を未来に繋ぐ可能性は高くなるでしょう。しかし、或る人のように、現状を受け入れる態度、言わば、流れに流される人生というのも生き方の1つとして立派なものだと感じました。

 マナーやモラルのような社会的規範が強く力を持つ時代でも、やはり最終的には個人だと考えます。自分が納得するように生きていきたいと考えさせられました。

 

 余談にはなりますが、『タイタニック』は作中で生存者であるローズが現在と過去を繋ぐ物語です。それと同時に、冒頭でもお伝えしました通り、3歳頃にこの作品を観た私と現在の私を繋ぐ物語でもあったかなと勝手に感慨深くなっています。(唯一記憶していたローズがペンダントを海に落とすシーンを物語全体に当てはめることができました。)

 

 創作の映画も好きですが、史実をベースとした作品は作者の解釈に触れることができる点で魅力を感じます。またそれに対して、鑑賞者は独自の解釈を加えられます。これが映画鑑賞の醍醐味ではないでしょうか。

 個人的な話になりますが、これから半年間ぐらいは映画を観る時間が沢山取れそうなので、色々書いていければと思います。

この辺できまぐれMOVIESの処女航海は無事終了です。

それではまた次回!